『はじめての やまのぼり』感想  

(作:美智子、絵:武田和子、至光社、1991年)兄と妹が山に登る。まるで昭和初期の教科書だ。山は平坦で、なだらか。植物の状況からしてかなりの高山に見える。そのわりには軽装だ。二人は山の麓までどうやってきたのか。日本の自然には見えない。ここには、事故や危険、困難や葛藤、等の全てが捨象されている。静かでのべーっとした風景が続く。毒を抜き去った絵本は、かえって美しさや感動から離れてしまう。つるんとしていてキモチワルイ。二人の会話も笑みも、どことなく不気味だ。これは死を間近にした人間が見ている夢ではないか。戦前生まれの世代は懐かしい思いに浸れるのかもしれない。
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Posted on 2016/01/30 Sat. 22:12 [edit]

category:   2) 死期を感じる時

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