「世界遺産の何が嬉しいのか」考  


勿論、ごんたろうは、歴史が好きですから、

歴史的な文化遺産についての価値は何となく分かります。

大切なものはお金をかけて保護保存し、

未来に残していくべきだと思います。





マイナスの価値であったとしても、

歴史の中で重要な位置を占めていたものは、残せばいいし、

誰も何とも思わないようなものは捨ててもよい。




で。



世界遺産です。



人々がなぜ世界遺産に熱狂するのは、よく分かりません。

登録されようがされまいが、

自分がその価値を大切に思えばそれでよいし、

それを観光に使いたいのであれば、自治体が頑張ってPRすればよい。

結果的に登録されたのであれば、

「あ、そう?登録してくれたの? はい、ありがとうね」

という程度のことです。

そんなものに頼らずに、

地域住民が誇りに思っていきていければ、一番よいと思います。




世界遺産の熱狂の、最大のホンネは、

おそらく、

オリンピックと一緒です。

盛り上がって、多くの人々がやってきて、

お金を落としてくれればいい。

そこがホンネです。

観光産業は重要な収入源です。

経済効果に期待するのが正直なところです。

自治体はこういうのです。



「皆様! 本遺産は、世界遺産です!

 その辺のたんなる文化遺産とは違います!

 世界レベルの高い価値があるのです!

 みんな!見に来てね」


自分たちでPRするのではなく、世界遺産という

いわばラベルをつけてもらって、

ほかの観光地よりも少し差別化をして、

それによって観光収入をあげようというのです。

目的は、

文化遺産を保護保存することというよりも、

歴史的な価値を伝えるということよりも、

客を呼ぶということ、

そのために権威ある賞をもらうことにあります。



方向性がずれているように思います。

いや、

みんなそんなことは知っていて、

知っているのに、敢えて触れずに、

藁をもつかむ思いで、取り組んでいる。

そんなイメージでしょうか。






もっと変な話ですが、

一つの観光名所だけでは登録されないからといって、

●県●箇所を全部まとめて登録するという。

単体では登録されないからといって、

小さなものをたくさん集めて登録するという、

もはやその発想が、何か見苦しい。

しかも幕末から明治までといいえば、

ずいぶん開きがあります。

そんなことをしてまで登録するというその精神には、

何か貧弱なものを感じます。

おそらく

自治体は、暇なのです。

やることがない。

何か一つの賞をもらうということに一生懸命になって、

賞を取ったら喜ぶ。

最も手っ取り早く業績を上げることができます。

「何かやった」という偉業をつくりたいのです。

どこの自治体も、

何か世界遺産登録を目指すという意志表示をしなければ、

何もしていないと非難されるかもしれません。

誰も非難しなくても、そういうことを恐れているのではないでしょうか。




世界遺産への熱狂は、

ノーベル賞やオリンピックと同じで、

世界水準というのが高いレベルにあって、

日本というのはローカルなレベルであって、

一歩上のレベルに上がったらすごいことであって、

下のレベルは残念なことであって、

云々。

そういう、本質的には「田舎者根性」です。

なんだか、


もう、見苦しい。






いや、


実際に、多くの人々はそんなに熱狂してないと思う。

ニュースが、そういうネタを喜んで取り上げているだけなのかもしれません。












さて、

オリンピックやノーベル賞とは違って、

世界遺産は、登録するものですから、

過去に登録されたものはそのまま残ります。

今回も膨大な数で登録されました。

それだけたくさんの観光地に「世界遺産」という看板があがるのです。



そもそも、

文化遺産は、当然それだけでも十分に価値はあるし、それを誇りに思えばいいのです。



しかし彼らは文化遺産の中に、

さらに重要なものを世界遺産として登録するのです。

それが、各自治体の努力によって世界遺産だらけになっていけば、

世界遺産そのものに、あまり価値が無くなってしまう。

なんせ珍しくないのですから。

毎年のように登録数を増やしていくという意味はどこにあるのでしょうか?

歴史や自然は、それほど大きく変化するものではありません。

世界遺産登録は、

隣の観光地を一つ下げて、自分の観光地を挙げるという、そういう作業です。

本質的にその観光地が盛り上がるということではありません。

いわば登録は「きっかけ」に過ぎません。

せいぜい、登録された際にmテレビがよく取り上げてくれるというようなレベルです。

世界遺産とは、

登録される前と登録した後のその時期のお祭りのようなものです。

それに慣れてしまえば、

いくら世界遺産であっても、客は少ないままです。

私たちの意識に定着してしまえば、今度は忘れていきます。

世界遺産登録は

自治体の自己満足であって、

衰退する観光産業をなんとか盛り上げようという小さな努力であって、

本質的な観光産業の盛り上げではないと思います。



最も大切なことは、

歴史の学習であり、

歴史の価値を再発見することです。

場所を登録することではありません!

その時代や文化のことを知るということが大切です。

大河ドラマは最も良いツールだと思います。

(今の大河ドラマは、本当にレベルが下がってしまっていますが)

私たちの日常生活の中に、偉人や遺産の話が深く浸透したり、

歴史に学び、その教訓を生かすような、

そんな未来志向の政治や文化が確立することが大切です。





という、ぼやき。
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Posted on 2015/05/07 Thu. 23:36 [edit]

category: 社会・教育

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