佐野洋子『100万回生きたねこ』感想  

(作・絵:佐野 洋子、講談社、1977年)嫌悪感でいっぱいになる。愛すること、愛されること、相手のために自分をささげること、それが大切なことは分かる。しかし誰かを愛せなければ天国へいけないというのは、冷たい。生と死は運命であるが、恋愛は偶然であり、奇跡である。恋愛が成功する人もいるが、ごんたろうのようにうまくいかない人もいる。100万回の苦痛を味わえというのだろうか。恋愛が出来なくても天国へ連れていってほしい。恋愛が成功しなければ結婚すらできないという世の中の方がおかしい。白い猫が死んでおお泣きした後も、なお明るく生きて欲しい。
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Posted on 2011/12/24 Sat. 01:39 [edit]

category:   5) 恋愛とは何か

thread: 絵本 - janre: 本・雑誌

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『どんなにきみがすきだがあててごらん』感想  

(作:サム・マクブラットニィ、絵:アニタ・ジェラーム、訳:小川仁央、評論社、1995年)スキという気持ちだけが誇張される。なぜそう思ったのか、どの場面でそう思ったのか、誰が誰に対して思ったのかさえ不明。親子か、男女か。共感するための材料がない。スキとスキ以外の感情が複雑に絡み合ってこそ豊かさが生まれるのに、スキスキ言っている。そもそも「あてる」意味が分からない。表現方法は一方的で、深みの味わいもない。これで相手は喜ぶのか?読者は、ウサギという不完全な存在が全身全霊でスキスキ言っている姿にキュンとなる。自分がそう言って欲しいだけではないか?こんなことを子どもに求めてはいけない。
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Posted on 2014/11/01 Sat. 21:21 [edit]

category:   5) 恋愛とは何か

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『ぼくを探しに』感想  

(作・絵:シェル・シルヴァスタイン、訳:倉橋由美子、講談社、1977年)自分に欠けている部分をきれいに埋めてくれる相手を探す。ピッタリ合う相手はなかなか見つからないが、たまに見つけると嬉しくなる。相手がいない時は歌を歌い、ゆっくり歩き、多くの出会いがあるが、相手を見つけるとクルクル高速度で進む。それがまた不満になり、離れてしまう。「人生ってこんなもんだよ」と言われればそうかもしれない。特に恋愛はこんな感じかも。ただ40を過ぎた私には、本書はとても息苦しい。自分という存在に固執しすぎて、それがゆえに苦しんでいるように見える。「自分探しの旅」はもうやめて「感動探しの旅」に出よう。
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Posted on 2015/12/09 Wed. 22:20 [edit]

category:   5) 恋愛とは何か

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『だいすき』感想  

(作・絵:アンドレ・ダーハン訳:角田光代、学研、2007年)猫が金魚に恋をする。猫の片思いが、ああだこうだと際限なく続く。その心境はよく描かれるが、金魚の声は聞こうとしない。まさに究極の自己満足だ。猫は周囲や現実から目を背けているのではないか。どんなに頑張っても想いが通じないと分かった時に、彼はどうなるのだろうか。その先は恐ろしい。金魚を水の中から取り出して殺してしまうかもしれない。恋愛感情は形を変えるなり分散するなりしなければ、永遠に重くなってしまう。それは誰にも処理できない。恋愛感情は大切であることは分かるが、形而上学にとどまるかぎり、真の幸福にはなりえない。
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Posted on 2016/02/13 Sat. 21:32 [edit]

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『おくりものは ナンニモナイ』感想  

(作・絵:パトリック・マクドネル、訳:谷川俊太郎、あすなろ書房、2005年)深い雪が降る。犬のムーチは大好きなアールに何かプレゼントをしたくなる。しかしアールは何でも持っている。ムーチは考える。飼い主や人間たちは「ナンニモナイ」という言葉を使う。それをあげよう。店に「ナンニモナイ」なるものは売っていない。無心になると「ナンニモナイ」が見えてくる。それをプレゼントにして贈ることにした。私は本書を理解出来ていない。ムーチはナンニモナイが無であることにいつ気づいたのだろうか。それに気づいた上でプレゼントにしているのだろうか。気持ちを送るということなのか。あるいは空虚感を伝えているのか。
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Posted on 2016/04/16 Sat. 21:36 [edit]

category:   5) 恋愛とは何か

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『きみがすき』感想  

(作・絵:スティーブン・マイケル・キング、訳:小峯真紀、首藤真紀、バベル・プレス、2015年)主人公の犬が語る。身の回りには多くの色があるが、自分を最も鮮やかに彩るのは、小鳥だという。身の回りには多くの音があるが、最も好きなのは小鳥の声。世界は広くて豊かであるけれども、その中で最も好きなのはキミ。この言葉の形式が繰り返される。おそらく読者は自分が告白した場面や告白された場面を想起してドキドキするのだと思う。そういう体験を前提にしている。本書は好きという感情が強烈に描かれていて、それ以外は全て軽く描かれる。なぜ好きなのかという理由は皆無。葛藤や迷いは無い。私には幻想の世界を彷徨っているように見える。
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Posted on 2016/04/16 Sat. 21:37 [edit]

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『ゆきダルムくん』感想  

(作・絵:伊藤正道、教育画劇、2008年)この雪だるまは春になっても溶けない。歩き出して教会に住む。ミリアという女性と出会う。雪だるまが溶けて消えてしまうという不幸と、ミリアと理解を深めていくという幸福とが交差する。逆に言えば、離れたり死んだりするからこそ今この瞬間が輝く。風景が美しい。典型的な恋愛映画。…ただ私は否定的である。ミリアも、ダルムくんも、魅力的には描かれていない。迷いや葛藤もない。ひたすら幸と不幸に向かってまっすぐ進む。その方が、全ての読者が共感しやすいのだろうが、深みは無い。恋愛を描いているようでいて、実際には死からの逃避である。
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Posted on 2016/04/17 Sun. 21:10 [edit]

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『あいしているから』感想  

(作:マージョリー・ニューマン、絵:パトリック・ベンソン、訳:久山太市、評論社、2003年)モグラのモールくんは瀕死の雛鳥を助ける。餌を与えて育てるうちに愛着がわく。父母は自然に帰すよう促すが、籠に入れてペットにする。自分の手元に置いておきたい。いつも見つめていたい。それはエゴかもしれないが、愛情とはいつもそういうものだ。祖父がモールくんを散歩につれていく。自然の鳥を見つめるうちに、モールくんは小鳥を自然に帰す決心をする。モールくんは涙を流す。一緒に生きていきたいが、それは小鳥を苦しめることになる。愛はジレンマである。近づきすぎると壊れる。適度な距離の中でこそ、お互いの愛情をうまく交わせるのだ。
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Posted on 2016/07/16 Sat. 22:13 [edit]

category:   5) 恋愛とは何か

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『つたわるきもち』感想  

(作・絵:ふくだすぐる、ハッピーオウル社、2005年)ねずみはくまのことが大好き。当初くまは気が付かない。ねずみが少しずつ気持ちを伝えていくと、くまはねずみが好きになる。素朴でカラフルな絵が印象的だ。ただし私は否定的。すきになる理由が分からない。小さな言葉であっても、熱心に伝えれば自分の気持ちは相手に伝わるであろう。しかし、だからといってくまがねずみを好きになるとは限らない。すきと言われただけで相思相愛になることは稀である。くまは、最初は真っ白で描かれているが、それはくまに失礼ではないか。本書は恋愛の極端な美化である。ストーカーさえも肯定しているようで怖い。
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Posted on 2017/04/08 Sat. 19:09 [edit]

category:   5) 恋愛とは何か

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『わたしはあなたのこんなところが好き。』感想  

(堀川波:作、ポプラ社、2002年)男の私にはよく分からないが、女性の思いとはこんなものか。二人の日常が描かれる。彼は、私を守ってくれる、私を好きでいてくれる、別々でいてもラクチン。同じ空間と時間を共有しながらも一定の線はある。考え方や性格は違っても楽しみや雰囲気は共有できる。彼は、私の弱い部分を支えてくれて、私をいっそうキラキラした存在にしてくれる。これは遠くのイケメンやスポーツマンを求める感覚ではない。女性は安心安全、ゆとりと楽しさで満たされた関係を求めているのだろう。魅力があったから結ばれたというよりは、結ばれたから魅力を感じたのだ。
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Posted on 2019/04/15 Mon. 22:33 [edit]

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