『ヘリコプターたち』感想  

(作・絵:五味太郎、偕成社、1997年)大空を飛ぶ二機のヘリコプター。風の中を遊んだり、嵐の中支え合ったり、共に敵と戦ったりする。境遇を乗り越え、そして静かな夜を迎える。夜が明け、無数の子どものヘリコプターが誕生する。本書は出会いから結婚出産までの人生を象徴的に描いている。人間ではなくヘリコプターで表現する。私たちはそれゆえ、ヘリコプターの中に、最も人間的なものを発見するという経験が出来る。二人は、お互いを見つめ合うというよりは、遥か彼方を共に見つめる。広い世界の中で冒険を続けるがゆえに、肩を寄せ合い、支え合う。これこそ自然な形の恋愛だと思う。
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Posted on 2011/10/20 Thu. 21:49 [edit]

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『しろいうさぎとくろいうさぎ』感想  

(文・絵:ガース・ウィリアムズ、訳:松岡享子、福音館書店、1965年)恋愛と恋愛結婚を賛美する絵本。当事者の気持ちはこんなものかもしれないが、人生観、人間関係、風景、世界観、葛藤や迷いなど恋愛以外の要素が一切描かれていない。好きになった理由、人物の魅力すら描かれていない。ストレートすぎて婉曲表現もない。ここでの祈りとは未来の変化を禁止するものだ。迷いも不安も否定され、スキという感情だけを強調する。恋愛結婚の徹底的な美化で、読んでいて息苦しい。むしろ怖い。恋愛を夢見る読者は癒されるかもしれないが、作品としての深みや感動はない。逆にみんな恋愛に飢えているのかも。
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Posted on 2013/06/07 Fri. 23:05 [edit]

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『にんじんケーキ』感想  

(作・絵:ノニー・ホグローギアン、訳:乾侑美子、評論社、1979年)男女の難しさとはこういうものである。男性は、自分の世界を作り言葉を発すれば、相手が喜ぶと思う。相手を楽しませようと力が入り、気がつけば自慢話になってしまう。女性は感じたことをそのまま伝えたい。男性は、話の内容はあまり気にせず彼女の心の揺らぎを感じてあげよう。分かっちゃいるけど難しい。男女は、どちらも期待する返事が得られずに困ってしまう。では、一切の縁を切って新しい出会いに賭けるか。黙って一緒にケーキを食べるか。恋愛を楽しみたいのならば前者だが、本書は後者を選択する。私も後者を選ぶ。それは歳だからか?
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Posted on 2013/12/14 Sat. 17:27 [edit]

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『だれのおよめさんに…?』感想  

(作・絵:いもとようこ、金の星社、2014年)うさぎは将来誰の嫁になるかを思案する。キリンは背が高くてかっこいいが不便だ。鳥はどこにでも連れていってくれるが寝る時に困る。モグラは働き者だが土の中は困る。うさぎはまず自分がいかにして幸せになるかを考える。理想の自分になるために、誰と結婚するのが一番良いかを考える。合理的な自己選択であるが、これではあまりにも一方的だ。おそらく、自己利益や自己満足、自分の理想だけを追求するような考えでは真に幸せにはなれないだろう。ただ、子どもの頃にはこうした夢を見ることも大切。本書は、結婚のリアルな一面を強烈に描いている。
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Posted on 2017/01/14 Sat. 21:39 [edit]

category:   4) 結婚

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