『トリゴラス』感想  

(作・絵:長谷川集平、文研出版、1978年)小学生の男の子とはこういう存在。日常生活を超越するような圧倒的なパワーに憧れる(出来ればその怪獣を倒したい)日常生活に登場する女の子の美しさに憧れる(出来ればその女の子と結ばれたい)。しかし今の自分はたんなる子ども。男の子は、この不均衡の中で呼吸する。母親のみなさん、心配ご無用。少年は立派に成長してくれます!この時期にはたっぷりと妄想させてやってください。長谷川集平の、男の子たちに対する優しさがつまった絵本。
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Posted on 2012/01/10 Tue. 22:49 [edit]

category:   1) 男の恋心

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『となりの せきの ますだくん』感想  

(作・絵:武田美穂、ポプラ社、1991年)女の子から見れば怪獣。いじわるをするから。灰色の風景の中しぶしぶ学校に行く姿が描かれる。しかし多くの読者はむしろ怪獣の方に共感するだろう。彼はとなりの女の子にちょっかいをかけてしまう。強い自分のアピールか。周囲の全てを操作決定しようとする。いかにも男の子だ。女の子はそのゴーインな姿が怖い。男の子は、となりで自然な表情で座る女の子があまりにも素敵なので何をすればいいのか分からない。実は主導権を握っているのは女の子の方だ。不器用な男はそれに振り回される。初恋は失敗する。これをいじめと言わずに見守って欲しい。

Posted on 2012/07/24 Tue. 21:19 [edit]

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『つるにょうぼう』感想  

(作:矢川澄子、絵:赤羽末吉、福音館書店、1979年)多くの女性は自分の美しさがどこにあるか分からないから化粧やおしゃれをすると思う。無音で無感情で単調な男の生活は、一人の女性で一変する。会話が生まれ、音が生まれ、変化と喜びが現れる。この幸福な時間を永遠にするためにあらゆる実践と努力を行う。その結果生活は壊れてゆく。そんな悲しい話だ。この物語は「助けてくれてありがとう」というお礼の話ではない。紛れもなくこの女性はよ平に惚れ、出来ることならば一生幸せに暮らしていきたかった。男が男らしく、女が女らしくあるからこそ、別れがやってくる。最後の無音のページが印象的。

Posted on 2013/04/28 Sun. 19:22 [edit]

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『パイルドライバー』感想  

(作・絵:長谷川集平、復刊ドットコム、2004年)ブン君が、好きな女の子にいじわるをしてしまう(男の子とはそういう面がある。好意を隠し、強さをアピールしてしまう)。本書では女の子は、本当はめちゃくちゃ強くてプロレス技をかけてくる。ブン君はいっそう女の子が好きになった。それはなぜ? 二人だけの秘密を共有できて嬉しいから、身体的接触が出来て嬉しいから、特殊な魅力にひかれていくからである。男の子が恋心をいだくのは、優しさで包み込んでくれると同時に、少しだけ自分を大きくしてくれる時である。少年は強いものに憧れ、美しいものに憧れる。二つの願望は少年の中で融合する。

Posted on 2013/06/29 Sat. 22:51 [edit]

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『みさき』感想  

(作:内田麟太郎、絵:沢田としき、佼成出版社、2009年)夏の風景が美しい。汽船の音を聞き、岬を目指して走る少年。突然のスコール。灯台のある岬についた時には、遅かった。落胆して帰る姿が表紙の表情である。説明は全くない。まるで映画のワンシーンだ。少年はなぜ走るのか。誰が汽船に乗っているか。親友か。先生か。そこまで求めていながら、なぜスコールで立ち止まるのか。なぜぬいぐるみは、初めて海を見るのか。読者は何を思うか。解釈は自由だ。私の推察は、少年の初恋の話。都会の雰囲気を背負う少し年上の女性が、島から去って行く時の汽船だと推察する。名前はみさき。そんな雰囲気を感じる。
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Posted on 2014/06/12 Thu. 21:12 [edit]

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『ピーターのてがみ』感想  

(作・絵:エズラ・ジャック・キーツ、訳:木島始、偕成社、1974年)自分の誕生会に好きな女の子を呼ぶため、ピーターは手紙を書く。口で言えばいいのにと母は言う。これは特別なんだとピーターは言う。わざわざ手紙にしたのはなぜ?本当は、断られて動揺したり傷付いたりするのが怖いからだ。誕生日が特別なのではなく、好意が特別なのだ。風雨の中、ポストへ向かう。黄色のレインコートと強い風雨は、ピーターの二つの心境を象徴している。彼は自分の湧き出る感情をどう表現してよいか分からない。誕生会に来てくれなければ酷く落ち込むだろう。女の子はいたって素朴であるが、ピーターには絶世の美女に見えている。
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Posted on 2015/12/07 Mon. 21:38 [edit]

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『たんぽぽのこと』感想  

(作:竹内敏晴、絵:長谷川集平、温羅書房、1996年)少女は、美しいたんぽぽを発見した。たんぽぽと話をしたような気分だ。この感動を誰かに伝えたい。仲よくなったよしくんに伝えようと少女は思う。しかしちょうどよしくんは、逆上がりが出来ないと笑われ、辛い気持ちのドン底にあった。少女は自分の心の揺らぎに共感してもらいたくて声をかける。よしくんは鉄棒のことが悔しく、いじめられたことが辛い。本書では二人の観点はたんぽぽを中心に寄り添っていくように描かれている。少女のこの表情は、少年を幸福にするはずだ。しかしここで描かれる男女の観点の違いは、これから先、結婚した後も続く。
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Posted on 2015/12/07 Mon. 21:39 [edit]

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『すいみんぶそく』感想  

(作・絵:長谷川 集平、童心社、1996年)ケンタロウは片想い。その女の子が好きなのだが、結ばれない。欲求不満が深い虚無感を生み出す。少年は、知識としての恋愛を知らないため、なぜこんなにダークな感情になるのか自分でも分からない。心の中から暗い気持ちが湧き出てきて、眠れない。そこで彼が連想するのは「死」だ。少年の心の中において、失恋と死は、すぐ隣りにある概念なのである。女の子が燃えているのはなぜか。情熱的な感情、結ばれないのなら死んでしまえという倒錯した感情、死の危機から救出してあげたいという感情が複雑に交じり合っている。少年の心を見事に描く名作だ。
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Posted on 2015/12/07 Mon. 21:39 [edit]

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『たにむらくん(たちばなさん)』感想  

(作・絵:岡本健、リブロポート、1990年)谷村君は、橘さんのことが好き。告白するが断られる。橘さんの理想の姿に近づくように努力するが、それでも断られる。しだいに谷村君は絶望的になり自信を失う。橘さんは平然とした顔で転校する。おそらく女性はピンとこない。私には彼の心境が痛いほど分かる。怖いという人もいるが、もしそうであれば全ての恋愛が恐怖である。こちらに好意があっても相手が好意を持つとは限らないからだ。彼は技術的な自己改善によって何とかなると思っているが、それは間違いだ。幸せで楽しい時間を共有していないから。失恋経験は大切だが、よき支援者が必要だ。
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Posted on 2015/12/07 Mon. 21:40 [edit]

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『ぼくがあのこをきらいなわけ』感想  

(作:礒 みゆき、ポプラ社、2002年)男の子にとって女の子は不思議な存在。鬼ごっこをしてもすぐにつかまる。同じ価値観を共有できない。正確には嫌いなのではなく、うまく一緒に遊べないから僕は困っているという意味だ。女の子がぬいぐるみを失い困っている。それを見るとつい喜んでしまう。心から喜んでいるわけではない。気になる。かかわりたい。しかし思いつくかかわり方は嘲笑することだけ。女の子はケロッとしている。男の子は非常に複雑な心理を行き来している。感情表現を知らないのに感情だけが湧き出てくる。やっと近づけると思ったら遠くへ行ってしまう。人生はすれ違い。
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Posted on 2016/04/03 Sun. 06:13 [edit]

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