『まどから★おくりもの』感想  

(作・絵:五味太郎、偕成社、1983年)相手が本当に欲しがっているものをプレゼントするというのは難しい。何が欲しいと質問すれば教えてくれるのだが、それだとプレゼントではなく発注である。与える側と受け取る側のズレをとても気持ちよく楽しく満たしてくれるこの絵本は、プレゼントの本当の楽しみ方を教えてくれている。今の子どもはサンタにリクエストをしてその通りのものが届く。このサンタのあり方はつまらない。「え?なにこれ」というものをもらったときにサンタと子どもの交流が始まるのではないか。
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Posted on 2014/11/28 Fri. 22:39 [edit]

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『いつもちこくのおとこのこ』感想  

(作・絵:ジョン・バーニンガム、訳:たにかわしゅんたろう、あかね書房、1988年)少年はワニやライオンに遭遇したことが原因で遅刻する。遅刻の原因を説明しても先生はきいてくれず、先生は厳罰を課す。…私の解釈では、少年は嘘をついている。自分の遅刻にありもしない理由をこしらえている。先生は遅刻したから怒っているのではなく、その理由がつまらないから怒っている。それが分かっているからこそ少年は、次の日も学校へ行く。そういう信頼関係だ。さて今度は、先生が遅刻だ。先生はゴリラにつかまったという嘘をついた。少年は、面白くないと答えた。さらに少年は歩き続ける。彼にとっての勉強とは、面白い嘘をつくことだ。
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Posted on 2016/03/07 Mon. 21:44 [edit]

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『たなかさんちの だいぼうけん』感想  

(作・絵:大島妙子、あかね書房、2003年)海の見える丘に田中さん家と鈴木さん家が並んでいる。どちらもおばあさんだ。それぞれ猫や鶏が一緒に住んでいて、幸せそう。ある日、大雨が降り、丘の上まで水位が上がる。このままでは沈んでしまう。その時、家から足が出てきて、家ごと移動を始める。海を泳ぐと魚たちも集まってくる。しょんぼりしているおばあさんも、天気が良くなって元気になる。この先どうなるのだろうと不安に陥ることはない。クジラに乗ったり、南極に行ったり。驚くことの連続。ここは冒険を楽しもう。屋根が無くなっても大丈夫。おばあさんの底抜けの明るさが素晴らしい。
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Posted on 2016/04/04 Mon. 21:55 [edit]

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『めちゃくちゃ はずかしかったこと』感想  

(作:リュドヴィック・フラマン、絵:エマニュエル・エカウト、訳:ふしみみさを、あすなろ書房、2007年)恥ずかしいことが多々挙げられる。中には困ったことも含まれている。オナラをしてしまったり、ドジをふんでしまったり、発表会でセリフを忘れてしまったり。特に自分の幼少期や家庭の様子を、クラスの友人に暴露されるのは恥ずかしい。カッコつけたいと思っている時のミスやカッコ悪さは恥ずかしい。恥ずかしいのは嫌だ。しかし他の子が恥ずかしい思いをしているのを見ると笑ってしまう。すなわち笑われるから恥ずかしいのである。その延長線上にいじめがある。集団の眼差しをいかにして振りほどくか。人生を豊かに過ごすかどうかの分かれ道である。
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Posted on 2016/05/02 Mon. 21:47 [edit]

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『おまたせクッキー』感想  

(作・絵:パット・ハッチンス、訳:乾侑美子、偕成社、1987年)母がクッキーを12枚、焼いてくれた。兄弟が食べようとすると友達がやってくる。一緒にどうぞ。さらに友達が増えてくる。一人分はどんどん減ってしまう。一人につき1枚となったとき、さらに客が来た!「頼むからもう来ないでくれ」という視線。さっさと食べてしまえとアドバイスをする母。食べるという選択肢もあるが、今度来た友達がかわいそうだという気持ちもある。本書では子どもたちは食べずに客を迎える。客は祖母だった。本書は、生活の些細な一場面に優しさや葛藤や人間らしさが凝縮されている。とてもあたたかくすがすがしい笑いである。
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Posted on 2016/05/02 Mon. 21:48 [edit]

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『そんなとき なんていう?』感想  

(作:セシル・ジョスリン、絵:モーリス・センダック、訳:たにかわしゅんたろう、岩波書店、2016年)もし赤ちゃん象をもらうとしても、象に「はじめまして」と挨拶しよう。勇敢な騎士に助けてもらったら「ありがとう」と感謝しよう。カウボーイが挑戦してきたら「けっこうです」と丁寧に断ろう。ここで扱われる話の全てが、男の子と女の子が、舞台で演劇をやっているかのようである。礼儀作法の本ではない。場面は連続していないが、服装からすれば同一。演劇の際にセリフを忘れた。何という? そんな問いかけだ。セリフは前後の文脈によって決まる。私たちもまた、セリフを発すれば舞台に参加できる。それを楽しもう。最後はお客様に向かって挨拶。
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Posted on 2017/04/29 Sat. 22:44 [edit]

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『ぞうのエルマー』感想  

(作・絵:デビッド・マッキー、訳:きたむらさとし、BL出版、2002年)カラフルな色をした象のエルマーは、明るい性格。ある日、他の象と同じ象色に塗ってみた。誰もエルマーに気づかない。みんな元気がなく暗い。エルマーがいないとこうなるのだ。化けたエルマーは思い切って大笑いしてみる。みんなもつられて笑う。私たちは変化がない生活に慣れてしまうと、変化を拒否してしまい、気持ちは沈んでしまう。象たちはエルマーに学び、みんなで奇抜な色に塗って遊ぶという日を設けた。お祭りやちょっとした変化は必要だ。自分という殻を破り、別人格になってみる、という遊び。それによって私たちは生きている実感を得る。
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Posted on 2017/06/09 Fri. 00:18 [edit]

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『ピエールとライオン』感想  

(作・絵:モーリス・センダック、訳:じんぐう てるお、冨山房、1986年)「ぼく、しらない」が口癖のピエール。挨拶も返事もしない。与えられたものを否定したくなる年頃。両親は怒って去ってしまう。その後、突如現れたライオンに食べられてしまう。これは躾の話ではない。シロップをかける、逆立ちをする、ライオンを逆さにして救出する。「転倒」の繰り返しを笑う話である。ピエールは反省したり更生したりしたわけではない。「ぼく、しらない」という答えは大人に対する転倒であったが、本当にひっくり返った彼から「はい、わかりました」という答えが出てくるのだ。ライオンがおとなしくなるのも、転倒の結果である。
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Posted on 2017/07/15 Sat. 22:10 [edit]

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『へろへろおじさん』感想  

(作:佐々木マキ、福音館書店、2017年)この世界全体がへろへろしている。階段を転んだり、豚に追いかけられたり、帽子がくしゃくしゃになったり。災難の連続だ。しかしおじさんにとっての最大の絶望は、アイスクリームを落としてしまったことだった。アイスクリームには、苦しみや悲しみを癒してくれるパワーがある。アイスは子どもだけの食べ物ではない。おじさんが涙を流して何が悪い。絶望的なおじさんを助けたのは、小さな女の子。子どもがおじさんを助けて何が悪い。幾多の辛さや挫折や修羅場をくぐり抜けた年配者にとって、小さい子どもの優しさはアイスクリームと同じ意味を持つ。
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Posted on 2018/09/02 Sun. 23:41 [edit]

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