『がちゃがちゃ どんどん』感想  

(作・絵:元永定正、福音館書店、1990年)「がちゃがちゃ」とは何の音?「どんどん」とは何の音?想像しながら読むと世界が広がる。「かーんかーん」とは踏切のようだ。本書は、ひらがなとそれに合わせた単純な絵だけ。乳児から楽しめる絵本だ。なお、ここで描かれているのは踏切、餅、風雨、ガラスの割れる音、等、けっこう生活経験が必要なものばかり。それゆえ十分にこの世界を堪能できるのは小学生くらいか。身の回りの音を絵で表現するというのは、かなり難しい。また、5人くらいでリズムを取って合唱するとよりいっそう本書を楽しめる。打楽器があればなおよし。玩具のような絵本だ。
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Posted on 2015/12/19 Sat. 21:46 [edit]

category:   4) 音と感触の世界

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『もけらもけら』感想  

(作:山下洋輔、絵:元永定正、福音館書店、1990年)様々な言葉と奇妙な生命体が描かれる。どんな意味があるか。「ま行」の音の時には生命的な成長が描かれる。「ぱ行」の時には広く貼りついたり、落ちたりする。「しゃ行」の時には空気や風が感じられる。身体と音の連動である。後半「ぐがんぐがん」の時から、それら生命体が合体し巨大なロボになっていく。「が行」「だ行」では全てを巻き込むような、重さや力強さが描かれる。ロボから生まれた小さな子どもたち。彼らは浮遊し不気味な音を立てながら踊り出す。そしてゆっくり去っていく。さらばと言っているようだ。本書は生命の質感を描いている。
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Posted on 2016/01/20 Wed. 22:17 [edit]

category:   4) 音と感触の世界

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『もこ もこもこ』感想  

(作:谷川俊太郎、絵:元永定正、文研出版、1977年)もこもこと伸びて成長する生物と、にょきにょきと生えてくる生物。パクリと食べてしまうと中から玉が出る。玉は巨大化し全てを飲み込んで爆発する。残骸は奇怪な生物となる。再び静寂に戻る。これは何を示しているのか。静寂とは生命が誕生する前提である。一切は少しずつ変動し、成長や破壊を繰り返す。まるでアメーバのようだ。ヒトは一個の主体であるかのように見えて、複雑な流れと変化の中にある。そこでは多彩な音を生み出す。停止しているものなど無い。驚きと喜びと悲しみを含む。本書は、生命的社会的変化の原理を描いているように見える。
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Posted on 2017/04/13 Thu. 22:41 [edit]

category:   4) 音と感触の世界

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