『ちゃんとたべなさい』感想  

(作:ケス・グレイ、絵:ニック・シャラット、訳:よしがみきょうた、小峰書店、2002年)一見すると大笑いする楽しい絵本だが、意味していることはとても奥が深い。デイジーが食べない理由と、デイジーが怒っている理由は別である。デイジーが怒っているのは「おまめきらい」という言葉に対して母親が無視しているからである。大人は子どもにいろんなことを伝えようとするが、それは「操作」なのかもしれない。最後までまめは食べない。しかし大切なつながりを得ることができた。デイジーの強さと優しさに、惚れてしまう。




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Posted on 2011/10/22 Sat. 22:22 [edit]

category:   3) 母親の迷い

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『おまえうまそうだな』感想  

(作・絵:宮西達也、ポプラ社、2003年)どこに共感すればよいのか?本書の良さが理解できない。ティラノサウルスはこれまで何を食べてきた?かわいそうだから食べない?育てたわけでもないのに… 一方、アンキロサウルスはスキスキ言って追い求めるが、そこにはリアリティがない。大人が何もしていないのに子どもからよってくるとは思えない。本来は豊かな経験から感情が生まれるはずなのに、本書は強烈な感情が先行している。まるでPC恋愛ゲームだ。こういう風に求められたいという願望か。後半でティラノサウルスは一方的に別れを告げるが、途中放棄で無責任では?自己陶酔している。本書は豊かな情景描写が皆無。まるでスタジオ。

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Posted on 2011/11/06 Sun. 00:03 [edit]

category:   4) 父親の存在

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『いいこって、どんなこ?』感想  

(作:ジーン・モデシット、絵:ロビン・スポワート、訳:もきかずこ、冨山房1994年)いいこってどんなこ?と不安になる子うさぎ。泣いたっていいのよ、おばかさんになってもいいのよ、私はあなたが好きよ、とお母さんうさぎは言う。包容力のある母と、見捨てられる不安でビクビクする子ども。この構図がとても不可解だ。こんな立派な母親のもとで子どもがこんなふうになるとは思えない。ここで描かれる理想的な母のすぐ後ろに、本当の母がいる。現実は、ガミガミ叱ってばかりいる母と極度に不安になる子どもの関係。これは子どもが描く想像上の母かも… そう思うと怖い。母親が叱ってばかりいるのは、父親(その役)が不在だからだ。

Posted on 2011/12/29 Thu. 11:14 [edit]

category:   3) 母親の迷い

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『ママ、あててみて!』感想  

(作:末吉暁子、絵:林明子、偕成社、1976年)みこちゃんがママにクイズを出す。みこちゃんはヒントを出し、ママは答える。りんご、おはな、ぼうし、ふうせん等。正解はおひさま。最後のページではそれら赤いもの全てが一緒になって遊びにいく。答えを用意して問いを発し、しかもヒントを出すというのはかなり高度な技術である。みこちゃんは大好きな物に囲まれ、自分の世界を作り、そこに大好きなママを招待している。子から親への愛情表現とはこういうものだ。スキとは言わずに今を楽しもうとする。ママがゆったりした気持ちで答えているところもよい。子どもなりの時間と空間を大切にしたい。


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Posted on 2012/06/24 Sun. 23:49 [edit]

category:   2) 偉大なる母の力

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『しげちゃん』感想  

(作:室井滋、絵:長谷川義史、金の星社、2011年)子どもは自分の存在をどのように、どこに位置付けるかをよく悩む。今の置かれた位置が嫌になり否定してみたくなるという気持ちもわかる。一度否定し、心から切り離した後でこそ、改めてその良さを自覚できる。そのようにして誇りやアイデンティティをつかんでいく。そんな成長。

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Posted on 2012/11/17 Sat. 23:03 [edit]

category:   2) 偉大なる母の力

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『よるくま』感想  

(酒井駒子作、偕成社、1999年作品)よるくまとは誰か?なぜ母親が見つからないといって男の子のもとへやってくるのか?よるくまとは、私たちの誰もが自分の心の奥底に見出す存在ではないか。ここに登場する母くまは、どっしりとした温かな存在。子どもが泣いたらこんなふうに温かく接してあげよう。

Posted on 2012/12/01 Sat. 22:14 [edit]

category:   2) 偉大なる母の力

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『わるいことがしたい』感想  

(作:沢木耕太郎、絵:ミスミヨシコ、講談社、2012年)子どもが悪いことをしたいという。母親が何をしたいの?と聞くと、散らかしたり、汚したりすることらしい。この子にとっての悪いこととは、禁止されていることを破ってみることだ。その目は猟奇的。ただ子どもの究極的な目的は破壊ではなく、自分がここに存在するということを示すことだ。規則が嫌というよりは、最初から規則が固定的だということが嫌なのである。大人が困惑するとかえって調子にのる。そんな時には、一度、壊してみてもよい。そんなに面白いものではない。なお本書で、親は子どもを褒めていないようだ。それゆえさらに悪さが続く。
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Posted on 2012/12/18 Tue. 22:04 [edit]

category:   6) 子どもの悪さ

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『パパ・カレー』感想  

(作・絵:武田美穂、ほるぷ出版、2011年)この絵本をニコニコしながら眺めることが出来るのは父親との関係が良好な人であろう。おなかは空いている。食材も味付けもよい。しかし父親との関係がぎくしゃくしていれば素直に食べることが出来ず、食べたとしても「おいしいね!」とは言いにくい。わたしたちは料理を食べるのではなく、相手との関係性を一緒に食べるのである。大雑把に作るところを見ると「かあさんのカレーより美味いだろ?」等と言ってそうである。子どもが「バナナはやめて」といっても強引に入れてしまう。カレーは美味しそうなのだが、複雑な心境になるのは私だけ?
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Posted on 2013/03/27 Wed. 19:30 [edit]

category:   4) 父親の存在

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『やまださんちの てんきよほう』感想  

(作:長谷川義史、絵本館、2005年)たいふう、はるさめ、にわかあめ、あられ、みぞれ等の天気予報に沿って山田家の日常風景が描かれる。予報という形態をとっているが、予報の通りになりましたという意味か。遊び心満点で作られていて読み手も楽しくなる。二人が怒られて涙を流しているシーンに雨ではなく、虹という言葉をあてている。しかも2時とかけているあたりはとてもよい。遠くを見るのは人間の優しさだと思う。人間の生活や感情はまるで天気。過ぎ去ってしまえばどうでもいいこと。そんなふうに生きていければ幸せだ。特に怒りの感情はさっさと忘れたい。明日は、必ず晴れる!
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Posted on 2013/04/17 Wed. 23:08 [edit]

category:   7) 家族という空間

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『ぼくにげちゃうよ』感想  

(マーガレットブラウン、クレメントハード、ほるぷ出版、1942年作品)「ぼくにげちゃうよ」とは、「ぼく、このままじゃ迷子になっちゃうよ」という意味か。糸の切れた凧のように浮遊する存在。自分でも不安なのだ。この絵本の母親は「ちゃんとつかまえてあげますよ」と応える。大地のようにどっしりとしていて、太陽のように温かい。悪さばかりする男の子、自分磨きに一生懸命な女の子。浮遊する子どもたちは、大地のような母親を求めているのかもしれない。1942年の作品。

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Posted on 2013/04/25 Thu. 22:57 [edit]

category:   2) 偉大なる母の力

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