『キツネ』感想  

(作:マーガレット・ワイルド、絵:ロン・ブルックス、訳:寺岡襄、BL出版、2001年)わたしたちの人生って、こんな感じなのだと思う。みんな不器用だ。素直に僕は寂しい、あなたと友達になりたいとは言わずに、お前にもおれの苦しみを味わえと要求する。しかしながら私たちは、ドロドロした関係の中にあって、希望や喜びを探して歩く存在だ。ラストは、それを示している。鉛を飲み込んだような重みがあるが、かすかに光がさしている。
スポンサーサイト



Posted on 2011/12/01 Thu. 21:31 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

thread: 絵本 - janre: 本・雑誌

tb: 0   cm: 4

『けんかのきもち』感想  

(作:柴田愛子、絵:伊藤秀男、ポプラ社、2001年)今の大人はなぜ急いでケンカを止めるのだろう。怒りの気持ちはそこに存在する。我慢する方がかえって危険だ。ケンカの後は、なかなおり。明日も遊べるための仲直りであって、どっちが悪いかの判定ではない。負けた悔しさ。みんなはもう次の気持ちに切り換えてしまっているという不条理。あらゆる感情が溢れる。思い切って泣こう!大切なことはケンカそのものではなく、ケンカの後にケンカの意味を理解することだ。殴っても暴れても事態はさして変わらない。ただ、男なら、自分より強い相手に勝負を挑むことの美しさは知っておいてもよい。
02(04)01.jpg

Posted on 2011/12/29 Thu. 16:35 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『とこちゃんのながぐつ』感想  

(作・絵:かとうまふみ、学研、2007年)とこちゃんの家の靴箱。5足の靴がある。晴れの日にはスニーカーを履いて公園のブランコで遊ぶ。デパートでお出かけの時には赤い靴。靴箱に戻ると自慢話だ。長靴は出番がなく、悲しい気持ちになる。雨が降ればいいのにと思う。嫉妬だ。しばらくすると雨が降る。毎日が長靴の日になり、立場が逆転する。長靴が自慢話をして「仕返し」をするか、あるいは皆の気持ちをくみ取るかは、重要な分かれ目である。本書ではより良い関係の構築に向けて一歩踏み出す。その気持ちはとても大切だ。立場が入れ替わるということを踏まえれば、人間関係は豊かになる。
02(04)02.jpg
-- 続きを読む --

Posted on 2012/09/22 Sat. 21:42 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『きみなんかだいきらいさ』感想  

(作:ジャニス・メイ・ユードリー、絵:モーリス・センダック、訳:こだまともこ、冨山房、1975年)ジョンは、あたかも今日だけケンカしたかのように言うが、ジェームスがいばっているのは「いつも」である。ジェームスはちょっと乱暴だ。遊びをリードしているつもりかもしれない。ジョンは、ついにそのことに我慢できなくなった。ジョンはジェームスのためにしてあげたことを思い出す。ジョンは「ぜっこうだ!」と伝えにいく。仲良しに見えるが、本人たちはかなり深刻だ。子どもは相手をコントロールしようとするが、それではうまくいかない。それを学びながら成長する。なお、仲直りできたのは、おそらく雨が上がり。気持ち良く晴れたからである。
02(04)04.jpg

Posted on 2015/11/23 Mon. 21:29 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『となりのたぬき』感想  

(作・絵:せなけいこ、鈴木出版、1996年)兎は、狸が嫌い。狸をコテンパンにやっつけたいと願う。そこで月に相談だ。月は言う。「一か月間、狸に親切にしてみてくれ。そうすれば願いを叶えてやろう」かくして兎は、狸に親切に接する。兎にとって全ては策略だ。しかし狸はそれを本心だと思い込み、今度は狸が兎に親切にし出す。…子ども同士の喧嘩は、自分を強く主張することによる喧嘩が多い。一歩引いてみるということが出来れば平和になるだろう。重要なことは演技だ。演技力があれば人間関係は丸くおさまる。兎も狸も、人間味があってよい。月が笑顔で「ぶっとばそうか」というのも良い。
02(04)05.jpg

Posted on 2015/11/23 Mon. 21:30 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『あのときすきになったよ』感想  

(作:薫くみこ、絵:飯野和好、教育画劇、1998年)女の子二人が友達になる話。お互いが好きになった「あのとき」とは、いつのことか? ケンカをした際、その時から既に好意が含まれていたのかもしれない。同じ個所を怪我した時かもしれない。金魚の気持ちに共感した時。河川敷をはさんで声をかけた時。病欠を心配した時かもしれない。人間の心は幾多の経験を重ねながら少しずつ変化していく。それこそ、なんとなく仲良くなっていくのだ。最後のトラブルの際に、離れていても会話が成り立っているところが美しい。裏表紙の二つの絆創膏もよい。大人になると余計なことが混じる。友達は出来なくなる。
02(04)06.jpg

Posted on 2015/11/23 Mon. 21:31 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『さっちゃんとなっちゃん』感想  

(作・絵:浜田桂子、教育画劇、2002年)二人の女の子は仲良しだが、随分違う。顔つきや表情も違う。朝食はパン、朝食はごはん。前歯がぐらぐら、奥歯がぐらぐら。緑が好き、茶色が好き。椅子を家にして遊ぶ、椅子を船にして遊ぶ。こんなに違うのに、なぜ一緒に遊べるのか。二人は、スタイルは異なるが、生活のステージは同じなのだ。それゆえ刺激しながら共に遊ぶことが出来る。お互いの意見を合わせながら大きなものを作ることができる。そこが心地よいから、二人はへとへとになるまで遊ぶ。多様性を尊重し、多様性を喜ぶことが大切だ。私たちは大人になると多様性を喜ぶ余裕がなくなる。
02(04)07.jpg

Posted on 2015/12/23 Wed. 22:22 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『かえしてよ、ぼくのぼうし』感想  

(作・絵:梅田俊作、ポプラ社、2000年)ぼくの頭には丸いはげがあり、男の子3人にからかわれてしまう。祖母が帽子を作ってくれる。それさえも3人は奪ってしまう。先生の前では反省して見せるだけ。悔しい。その姿はとてもリアルだ。はげが出来たのは祖母がぼくを守ってくれたからだ。それを知ったぼくは、ついに3人に立ち向かうことにした。このままでは馬鹿にされっぱなしだ。立ち向かっていくとクラスの仲間も支援してくれた。いじめは悪いことだが、その解決を先生に求め過ぎてはいけない。まずは自分で戦おう。優しさを捨て、後のことは考えずにぶつかっていこう!道は必ず拓ける。
02(04)08.jpg

Posted on 2016/02/06 Sat. 22:06 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『ケンカオニ』感想  

(作:富安陽子、絵:西巻茅子、福音館書店、2005年)のぶちゃんがボールを直そうとするが、それがとっちんに当たる。とっちんの頭にケンカオニが登場。反撃するとのぶちゃんにもケンカオニが登場。ケンカが始まる。とっちんが「カエルに食べられちまえ」と言えば蛙が登場し、のぶちゃんが「蛙なんか蛇に飲まれてしまえ」といえば蛇が登場する。ライオンだ、クジラだ、恐竜だと言葉のスケールは大きくなる。言葉は言うのは簡単だが、相手へのインパクトは大きい。出された言葉は消すことが出来ずに次の言葉を重ねるしかない。ゆえにケンカはエスカレートする。ケンカオニの仕業にして忘れるのが賢明だ。
02(04)09.jpg

Posted on 2016/02/07 Sun. 22:10 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

『サウスポー』感想  

(作:ジュディス・ヴィオースト、絵:はたこうしろう、訳:金原瑞人、文溪堂、2011年)最後のキスで驚いてしまうが、少年と少女はもともと親密なカップルであって、キスは仲直りという程度の意味だ。ケンカの理由は、少年が自分の野球のチームを、男の子だけにしようとしたことだ。少女は左利きのピッチャーとして自信もあるし、野球を続けたい。手紙のやりとりでケンカが続く。少女抜きだとチームは連敗。暗いムードが漂った際には、彼女の明るい笑顔が欲しくなる。仲直りした理由は、少女が野球好きであり、チームもまた彼女を必要としていたからだ。本書は友情の話。相手が嫌いになったり好きになったりするような恋愛の話ではない。
02(04)10.jpg

Posted on 2016/03/01 Tue. 22:30 [edit]

category:   4) 喧嘩と葛藤

tb: 0   cm: 0

プロフィール

カテゴリ

最新記事

最新コメント

お客様

検索フォーム

リンク


▲Page top